プレスリリース
2021.03.31

ファーメンステーションが象印マホービンと未利用資源再生・循環パートナーシップ:炊飯試験時のごはんから作る発酵アルコールを配合し「試食ごはんの除菌ウエットティッシュ」を商品化

独自の発酵技術で未利用資源を活用し、循環型社会を構築する研究開発型スタートアップの株式会社ファーメンステーション(本社:東京都、代表取締役:酒井 里奈)と象印マホービン株式会社(本社:大阪府、代表取締役 社長執行役員:市川 典男)は、持続可能な社会に向けたサーキュラエコノミー(循環型経済)の実現を目指した未利用資源の再生・循環パートナーシップの取り組みとして、象印マホービンが炊飯ジャーを開発する際に炊飯試験で炊いたごはんを原料に、発酵アルコール(エタノール)を精製し、天然由来成分99%の「試食ごはんの除菌ウエットティッシュ」として商品化いたします。



この「試食ごはんの除菌ウエットティッシュ」は、象印マホービンが運営する、ごはんレストラン「象印食堂」やお弁当専門店「象印銀白弁当」で販売するほか、SDGsへの取り組みを示すノベルティとして活用を希望される企業に販売いたします。


※写真のパッケージデザインはイメージのため、変更になる可能性があります。

■商品概要 「試食ごはんの除菌ウエットティッシュ」
仕様:1袋10枚入(寸法:140×80mm)
価格:希望小売価格 187円(消費税込み)
用途:手や指の汚れ落とし、身の回りのものの除菌
成分:99%天然由来原料使用、無香料
販売箇所:大阪・難波にある「象印食堂」や大阪・新大阪駅構内にある「象印銀白弁当」。その他、この取り組みに賛同してノベルティとして活用する企業様を募集中。

※商品の内容は、今後変更になる可能性があります。

■協業に至った経緯
ファーメンステーションは「発酵で楽しい社会を(Fermenting a Renewable Society)!」をミッションに、未利用資源を活用し、サステナブルな製品開発・事業を通じて循環型社会を構築する研究開発型スタートアップです。岩手県奥州市に研究開発拠点兼自社工場(奥州ラボ)を持ち、独自の発酵・蒸留技術でエタノールやサステナブルな化粧品原料などを開発・製造しています。
当社は、未利用資源の活用において、食品・飲料工場の製造過程等で出る副産物・食品残さなどの様々な未利用資源を再生することで、新たな高付加価値の商品を生み出す事業開発に取り組んでいます。
未利用資源 再生・循環パートナーシップ事業として、これまでも、アサヒグループとJR東日本グループが製造するりんごのお酒「シードル」の醸造工程から発生する副産物である「りんごの搾り残さ」や、ANAグループが取り扱うバナナの中で、流通過程で汚れや傷みなどにより規格外となり販売できないバナナを活用し、それら未利用資源を発酵・蒸留、精製した「エタノール」を用いたアロマ製品や除菌ウエットティッシュなどを製造・販売するパートナーシップに取り組んでいます。



■協業の詳細
この度、未利用資源再生・循環パートナーシップで協業する象印マホービンでは、主力商品の一つである炊飯ジャーの商品開発にて、ごはんのおいしさを追求するため、炊飯と試食を繰り返し行う過程で、どうしても食べきれないごはんが存在してしまうことが課題になっておりました。これまでは、試食で食べきれなかったごはんは農産物の肥料としてリサイクルしていましたが、これをさらに有効活用できないかと考える中で、独自のエタノール精製技術を有するファーメンステーションとタッグを組み、本協業が実現しました。食べきれないごはんをエタノールへと加工しアップサイクル(※)することで、ごはんのさらなる価値向上への第一歩として取り組んでまいります。



ファーメンステーションが持つ独自のエタノール精製技術を用いて、炊飯試験時に炊いたごはんから高品質のエタノールを精製、そのエタノールを使用した「象印ごはんの除菌ウエットティッシュ」を商品化いたします。また、エタノール精製後に出来る「発酵粕」は、製造拠点のある岩手県の肥育牛の飼料として利用し、将来的にはこの飼料により生育した肥育牛を活用していくなどサーキュラエコノミーの実現を目指してまいります。ファーメンステーションと象印マホービンでは、今後、未利用資源をともに再生・循環していくパートナーシップの拡大も検討しており、外部企業との連携の可能性も視野に入れ、取り組んでまいります。

(※)アップサイクルとは
リユース(再利用)、リサイクル(再循環)と異なり、廃棄物や副産物など、従来、不要と考えられたり有効活用されていないものを、様々なアイデアや手法でさらに価値の高いプロダクトに転換すること。


ファーメンステーションでは、今後も未利用資源の再生・循環パートナーシップの取り組みを拡大し、貴重な未利用資源を有する企業(食品・飲料メーカー等)や、そのアップサイクルした原料や商品を展開可能な企業(化粧品・生活雑貨メーカー、小売り等)との連携を推進してまいります。

■ごはんに対する象印マホービンの取り組み
象印マホービンは、1950年代にガラスマホービン製の「保温ジャー」、1970年代以降には「炊飯ジャー」を製造・販売するなど、半世紀以上にわたり「ごはんをおいしく味わってもらう」ことに取り組んでまいりました。近年では、昔ながらのかまどの火力や対流を再現した高級炊飯ジャー「炎舞炊き」を開発し、多くのご家庭においしいごはんをお届けしております。
また、「炎舞炊き」で炊いたごはんをもっと気軽に味わって頂く場として、大阪なんばに和食レストラン「象印食堂」、JR新大阪駅構内に弁当専門店「象印銀白弁当」を常設し、ごはんのおいしさに改めて気付いて頂く取り組みを進めています。
一方で、ごはんの食文化を盛り上げていくための活動として「ライスマイルプロジェクト」を立ち上げ、農作業体験の場を提供したり、全国各地のごはんのお供などを情報発信することで、炊飯以外の部分についても興味を持って頂く取り組みを行なっています。
今回の取り組みは、これらの「おいしいごはんをお届けし続ける」ための取り組みの一環であり、これからも日本のごはん文化の一端を担う企業として真摯に取り組んでまいります。


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